『リストランテ・パラディーゾ』 オノ・ナツメ

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“casetta dell’orso(カゼッタ・デッロルソ)”
そこは老眼鏡の紳士たちが働くローマのリストランテ。
彼らを目当てのお客の多く、連日予約でいっぱいの人気店。
恋のために小さかった自分を置き去りにした母・オルガ。
ニコレッタは彼女の夫に自分の存在をばらしてやろうと店を訪ねる。
リストランテのオーナー夫人であるオルガは老眼鏡の紳士たちにも慕われて幸せそうに暮らしていた。
様子をうかがううちに、老眼鏡の紳士たちともすっかり親しくなり、穏やかなクラウディオに興味を持つ。
そして、リストランテで働き始めたニコレッタは、恋を通じて母という女の姿を見つめるようになるのだった。

作者の強烈な個性の光る作風で、センスが素晴らしく、まるで映画を見るような漫画です。
ほんっとにオシャレで、どのコマを切り取っても額に入れて飾れる!
絵も内容も超確立されている!
キャラたちは疑いようもなくイタリア人。
日本人であの空気感はありえないよなと思います。
いちいちシャレてるんです~!
イタリア紳士どれも素敵すぎて、一番なんて選べない…
強いて選ぶなら…ルチアーノ?…テオ?
ルチアーノなんてハゲあがっているのに!
なんなの、あの、男の色香。
みんなだけど。
孫のフランチェスコと一緒にいるときのルチアーノが一番すきかな~
ていうか、フランチェスコも子どもながらいい男なんですけど…
クラウディオも素敵なんだけど、男性からもモテそうなので、わたしは棄権します…
わたしより色っぽいし、ニコレッタいますしね。
あと、忘れてはいけないのが、ジジです。
気づけばモグモグしているジジの存在感、ヤバイですよね?ね?
ジジはもう、ああいう生き物だと思うしかないっていうか。
誰のものにもしちゃいけないっていうか。
言葉を発したときのレア度もハンパないです。
わたしの足し算が間違っていなければ、ジジは64歳なのですが。
どっちを向いても素敵な紳士しかいなくって、おのぼりさんのような心境です。
「GENTE」という作品で紳士たちのことも掘り下げられているので、またこちらは別の機会に。

男性陣だけではなく、女性陣もみんな素敵。
決して完全・完璧じゃないのに、自分の心に従う生き方があまりにも自然で、「正しさ」は社会とか、自分の外側にあるんじゃなくて、それぞれ自分の心にあるんだというのが当たり前の人たちなんだなぁと憧れました。
オルガとか何の衒いもなく恋に生きる女なのに、母としての部分もちゃんと持ってるし、自分の色んな部分が共存してるのがすごい。
自分の恋に抵抗せずに正直に生きる姿とかいかにもイタリアっぽくて、女としてなんか羨ましいです。
オルガは素直で可愛くて、パーティーのときなんかどっちが娘だかって感じだった(笑)
ニコレッタはすごくしっかりしてるし、恋心にも従うし、あんな風に自分を殺さずに生きられたら本当に素敵だと思う。
皮肉かもしれないけど、恋することでニコレッタはオルガに共感したり、認めたりできるようになって、オルガの母親らしさを見たり、しつこいけど、なんてイタリアン!
ガブリエッラに対するニコレッタの対応がかっこよすぎて、クラウディオよりあんなに年下なのに、ちゃんと対等に恋してるのもイタリアン!
…つーか、あんなお店を作っちゃったロレンツォがそもそも!

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