『アルティメット・ラヴァーズ』 ぱんこ。

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格闘技嫌いの瀬戸は本人直々の指名で、ボクサー・木場の専属の整体師を務めることにことになってしまった。
木場のマイペースで強引な中身は全く好みではないが、締まった体はモロ好み。
軽い気持ちで木場の誘いに乗ったのが運の尽き、暴君のペースに巻き込まれてゆく…。

強引俺様な猛獣と変態神経質な猛禽のラブロマンスです。
二人の力が只々ぶつかり合って、全く合流しないのに不思議と何かが進んでゆきます。
瀬戸は5ページに1回ペースで木場に青スジ立ててわなわなしているので、トガった吹き出し率が高いです。
そんなにイライラするのに、自分の嗜好に抗えない瀬戸に好感が持てます。
木場の態度がストライクゾーンをかすめたときの瀬戸の変態性ったら!

そんな瀬戸の面倒くささをものともせずに重戦車のように道なき道を突き進む木場ですが、愛情表現の処理がまー雑です。
つい叩いちゃったり、(プロなのに)殴っちゃったりして瀬戸をわなわなさせます。
で、瀬戸も怒りむき出しなのですぐつかみ合いに…
だいたい木場がシレっとしてて、主に瀬戸が翻弄されてブチ切れているというあの構図が大好物でした!

同時収録の『ゲンさんて呼ばないで』は、主人公・元気のルックスの雄々しさが微かに引っかかったものの、「あっくん」って呼んでるとことかあっくんの横暴に唇を噛む姿がよかったです。
あっくんの変態S王子ぶりも微笑ましかった。

同じく『バイオレンス ラヴァー』の方は、背筋ゾクゾクする系の変態ドMが主人公だったので、恐る恐る読んでいたら、思いのほかいいお話で…
傭兵みたいな風貌の木嶋くんが、戸惑いの最中でも100点満点のツッコミをくれるのが素敵でした。