『マウリと竜』 元ハルヒラ

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巡りの神様は土地を巡って、やがて恋をして姿を変え、その土地を守ってゆく。
そんな神様たちの恋のお話。

神様たちがみんな可愛すぎて心が清められます…ラブはマイルドですが、いいのです。
BL苦手でもほっこり読めると思います。

表題作は村から生贄に差し出された少年・マウリと竜の神様のお話です。
最初から神様がフランクにザッとした感じの対応をしてくるので、わたしもすぐに神様のことを好きになってしまいました。
どーんとしているようで、マウリにすぐオロオロしたりキョトンとしたりデレデレしたり…要はおちゃめ。
マウリも神様がデレっとするだけあって無邪気に可愛い。
無敵の神様がマウリには頭が上がらないという。
そして独占欲むき出し。
神様の溺愛ぶりはそれはそれはデレッデレで、いくら見ていても飽きません!
マウリを喜ばせたくて仕方がない神様。
マウリが風邪をひいたときなんか、マウリのために何かできるというのが嬉しくてウキウキはりきって看病するのですが、マウリを慈しむ姿がとろけるような神々しさなのです。
この二人の幸せはずっと見ていたい…♡

マウリの神様の他にもいろんな神様が登場します。
神様だけど、自信が無かったり、やきもち妬いたり、ポロポロ泣いたり、怒ったり。
でもみんな恋の相手が機嫌を損ねたりすると、オロオロして一生懸命ご機嫌を取ろうとしたりしていじらしい…!
ちょっとチクンとするお話もあるけど、全部神様たちの温かさに包まれたお話です。
私は春の神様のお話が好きだったな~

余談ですが、昔職場の先輩が飲み屋のオカマのママのお気に入りで、飲みに行く度にママから、

「わたしのあなた~♡」

って言われてサラッと股間を撫でられてキャッキャ言っていた思い出がありまして、神さまが「私のマウリ」って言うたびにママの言葉が影のようについてきて懐かしかったです。

余談です。