高校生の頃、ささいな行き違いが積み重なって、ひどい別れかたをした直人と太一。
関係を修復することなく卒業し、大学に進学した春に二人は同じ学部で再会する。
俺たちは恋愛を挟むととうまくいかない わだかまりを引きずったまま、二人はまた友達として一緒に過ごすことになるが…！？
「おげれつたなか」というペンネーム２度見して、やっぱＢＬ業界の作家さんはちがうわ～！と、ジャケ買いならぬペンネーム買いでした。
今では大ファンです。
絵はおげれつどころか超繊細で色っぽいです。
それなのにザッとしてるあとがきも好き。
傷つけ合って、何度も後悔して、それでも一緒にいたいともがく二人のお話。
苦しくなるってわかっていてもまたそばにいることを選んでしまう。
大切にしたいのに、自分のものじゃないと苦しい。
二人は溢れる想いにぐちゃぐちゃに溺れてゆきます。
ラブも濃密。
不器用で重たーい愛情をなるべく小出しにして、直人との関係を取り戻そうとする太一。
一緒にいたいから必死で変わろうとしているけど、直人を強く求める気持ちをどう表したらいいのかわからなくて、立ち止まりながらも前に進もうとする太一が健気です。
でもちょっぴりやりすぎちゃうんだよね～太一くんは。
直人がバブル期さながらにチャラくて軽いからどっちもどっちというのはありますけども。
直人もそんなチャラい姿とは裏腹に、内心の恋煩いがとてもせつないのです。
別れ際のムカつく思い出があるんだけど、そばにいたら太一への想いが込み上げて、爆発してしまう直人の火照った表情がなんともエロす。
目的とか無しにちゃんと必要とされたい、太一の確固たる何かになりたいっていう想いからくる不安とか超乙女です。
どうすれば相手への想いが満たされるのかわからないまま色々ぶつけあうんですが、太一の「友達だろ」って言葉に一番直人への愛を感じてホロリときました。
そしてこの作品にはふみちゃんという最高に素敵な子が登場します。
恋のしかたがかっこいい。
結構つらい恋のはずだけど、つらいというオチをつけなかったふみちゃん。
ふみちゃんが素敵すぎて泣けたくらいです。
ＢＬだけど、ふみちゃんだけでも見る価値ありです！！
ていうかふみちゃん見てほしい！！
