『初恋を処する方法』 ウノハナ

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夢だった小学校の先生になった佳月は、意気揚々と向かった赴任先で高校時代の部活の先輩・佑吾と再会する。
独身寮で共同生活を送ることになった二人。
高1の夏、佳月は初恋の相手だった佑吾に衝撃的な失恋をしていた。
あのころの気持ちが静かにくすぶり続けたまま再会してしまった。
佑吾の笑顔はあのころと変わっていないけれど、彼は心に傷を負っていた。

本当は佳月みたいに女子力高い系の男性は好みではないんだけど、恋の仕方は男らしくてよかったです!
シャンプー作ったりするし、出来過ぎる嫁のようです。
佳月はその女子力によってイケメンに成長し、失恋のトラウマがあったから「傷ついてもとにかく押す」という男らしさを手に入れたと言えます。
佑吾が女子よりも乙女なもんだから…アンニュイな…繊細な…
振り返りながら逃げたり、自分の気持ちに言い訳しながらも佳月に甘えてしまう……女子か!
さらにそれもわかっていながら佑吾を包み込む佳月が素敵すぎ。
いい具合に佑吾の頭の中が佳月でいっぱいになってきたところに登場するダンディ・聡。
だけどダンディにはこんな乙女は手に負えないよ…
わたしはダンディにもちょっと乙女臭を感じたのですが気のせいかな…いや、だから佳月と気が合うんだろうな…
二人の関係は、追っている方の佳月に主導権があるから、振り回しているようで、佳月が動かないと何もできない佑吾。
しくしく泣いたりする姿はまさに恋する乙女です。
佳月はいくら泣いてもやっぱ男だし。
佑吾はめでたくフケ専卒業して、この大人たちはいいとして、ダンディの息子の春の目覚めが気になるところです。
…あぁ!息子の行く末にも一山ありそうですね!

それにしても、小学生女子たちの派閥争いがかわいかった…佳月派、佑吾派、腐女子派…(笑)
腐女子派、出世しそう。