『あいもかわらず』 鮎川ハル

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健と誠一郎はお隣さんで3つ違いの幼なじみで兄弟のように仲が良かった。
二人はいつの間にか疎遠になっていたが、高校・大学への入学を機にまたお互い行き来するようになる。
ある日、誠一郎の部屋を訪ねた健は、誠一郎が女の人を連れ込んでいるところに遭遇してしまい…!?

誠一郎がヘタレですが憎めません。
憎めませんが、ヘタレでヤリチンです。
ヘタレでダメダメなのに、寝技に持ち込んだ途端にやたら手際が良くなる誠一郎(笑)
天性なんでしょうね!
あの流れるようなリード…笑いました。

健への恋心という暴れ馬を乗りこなせずに、怪我をしないよう閉じ込めてしまう誠一郎。
しかし誠一郎がヘタレのため、馬は暴れ続けて、うっかり乗せられた健はブンブン振り回されます。
それでもちゃんと自分の方向かせて観念させる健の光る将来性を思わずにはいられません。
きっとできる大人になるんだろうなぁ。
スーツいいな。(ヨダレ)
教師とかも向いているかも。
そしてモテるはず。
フッてもフッてもモテそう。
ていうか、フルほどにモテそう。(ヨダレ)

「ババァ」とか「ブス」とか連発する健が、誠一郎にはちゃんと甘えられるというところがなんとも癒し系です。
健は男度も女度も絶妙に適度だと思う。
甘え方とか、バカさとか、嫉妬とか、悩み方とか。
グラフにしたらすごい正しい形になりそう。
そこを乱すのがヘタレの力で、散々バカにしましたが、それが誠一郎の魅力ではなかろうか、と落ち着いておこうと思います。
誠一郎も良かったんですよ。
優しかったり、素直だったり、手際良かったり。
健の尻に敷かれ続けながら健を包み込んでいてほしいです。

それに名前をつけるなら』の佐野・藤田も登場します。
まだお互いの存在も知らない頃の二人…佐野は初々しく飢えていて、藤田はキレッキレの世話係です。
「ふふふ…あんたたち近い将来あんなことになっちゃうのよ…」と高いところから楽しめます。

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